メトロ・シネマノート


「夕日のガンマン」雑感。

1:みきお。:

2024/05/01 (Wed) 15:11:11

確か日活ポルノかピンク映画の方で此れを模した映画が在ったかと思うのだが
マカロニに関して総合点的には此の映画がダントツ1位でせうね。
チラシの宣伝文句同様(誰が見ても傑作)ですね。

初公開の時 テアトル福井の正月興行で観た記憶が有ります。
自分の誕生日 過ぎ 1月10日 過ぎかと思います。
(誕生日が来たから観に行ってやろうか)で観に出掛けた覚へが有ります。
冒頭の斬新な入り方で観客の男性陣達が ざわめいた のも頭に残ってます。
当時のマカロニは日本のチャンバラみたいにスッカリ定着してましたね。
それより以前の剣劇スタア 大川橋蔵・中村 錦之助・市川雷蔵 の
中で(誰が好きか?)ぐらいの差が在るだけで他に大差も無かった。

半月前 米国のユーチューブ動画(映画のリアクション チャンネルで)
本作 夫婦で見てた50前後の人の様子 見てたけど 向こうでは
主演のクリストはクラシック映画の大御所みたいな扱いでした。
そのチャンネルではクリントが売れなくてイタリアに渡って成功し
戻って後年(ダーティ・ハリー)でブレイクしたなんて気にも留めて
無い様子で 当時は日本の映画雑誌には必ず載ってた情報なので
隔世の感を感じました。


さて 話が長く成りましたが 今回の読後感。

(パイプ)オルガンの音色が使われ 教会の鐘の音も使われ
荒涼たる景色が流され やっぱ北イタリアの原風景ですね。
ジョン・フォード&ジョン・ウェインの映画では無いですょね。
米国の開拓史的に云うと イタリアの移民は かなりの後発組かと思われ。
疎外感も強く だからメキシカンの住民達にも目を向けるのでは?と
感じます。つまり社会的な弱者として何か共通項を感じての事かと思う。
頻繁にマカロニに登場するのは。

リー・ヴァン・クリーフが演じた(元)大佐ってのは所謂 南軍 崩れ
って奴でせう。南北戦争で南軍が負けて その将兵がガンマンとして
賞金 稼ぎとして流れ者と成ってゆくのは西部劇の約束事で
大陸横断鉄道が開通し・西部開拓も終わり・西部劇も終わるってのが
時代考証だと聞いてるので 普通に汽車が走ってるんは開拓も終わりの」
時期なんでせう。

音楽のモリコーネは 最近 神の如くに扱うファンも居るけど
私的には笑止。かなり前 彼もテレビのインタビューに出てて
話てましたけど 彼本人は あくまで仕事の一環。アートよりも商売。
選り好みせづ仕事を受けてたら かう成っただけ の思考なので
アート性 云々云われるんは彼に取って有難 迷惑だろし
評価の焦点が呆けるやうな気もする。

最後にですが 二人の女優さんが出てました。
チョイ役ですが両人とも顔も身体も実にイタリア的。
アングロ・サクソン系には無い香ばしい女優さんでした。

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